世界のサメの数

世界のサメのために点呼を行う。 毎年、世界中で1億匹ものサメがヒレや食肉のために殺されている。その結果、特定のサメの個体数が激減し、リーフシャークの現状を把握する必要性が生じている。 そこで、グローバル・フィンプリント・プロジェクトの登場である。 2015年夏に開始されたこのプロジェクトは、人口の多い島の沖合域から人里離れた環礁まで、世界中のサンゴ礁でエラムシ類(サメ、エイ、スケート、ノコギリザメ)の個体数をカウントするものである。 その目的は、サメの行動に関する情報を収集し、サメの数が健全な場所とまだ減少している場所を特定することである。 各ポイントで、水中カメラ(ベイト・リモート水中ビデオと呼ばれる)の前に小さなエサ箱を置き、サメをおびき寄せ てカウントする。80分以内にカメラのレンズの前に現れたサメはすべてフィルムに記録され、「カウント」される。 同様の研究は、ベリーズ、オーストラリア、フィジー、フランス領ポリネシアなど数カ所で実施されていたが、より包括的な地理的範囲に研究を拡大することで、サメの個体数、特徴、行動に関するより多くの洞察が得られるだろう。 そこで、ポール・アレン・ファミリー財団の支援により、インド太平洋、西大西洋熱帯域、アフリカ南部・東部、インド洋諸島の30カ国以上、400以上のサンゴ礁でこのような調査を行うグローバル・フィンプリント・プロジェクトが設立された。これらのサンゴ礁の多くに生息するサメの個体数については、ほとんど知られていない。 インベントリーの目的は、単なる数だけではない。研究者たちは、サメがいないときのサンゴ礁生態系の進化や、海洋食物連鎖におけるサメの規制的役割について、新たな洞察を得ることも期待している。 世界の多くの場所で、サメはいまだに「深海の怪物」として認識されている。一般の人々は、クジラなど他の海洋生物を保護する必要性を受け入れているが、サメはそうではない。頂点捕食者であるにもかかわらず、サメは狩られる側となり、恐れられ、執拗に追い詰められ続けている。海洋生態系におけるサメの重要な役割を認識し、保護するために、もっと多くのことを行う必要がある。海洋生態系におけるサメの存在が、酸素供給と私たち自身の生存を保証しているのだから。 出典 https://globalfinprint.org ビデオリンク https://vimeo.com/131904146