© Just hatched: the Dumbo octpus only seconds after leaving the egg capsule (c) Timothy M. Shank, Woods Hole Oceanographic institution
深海のタコダンボの孵化を撮影
February 23, 2018
孵化したばかりのダンボ・タコを観察する科学者たちダンボ・タコ(Grimoteuthis)はその大きなヒレで、ディズニーの同名の象の巨大な耳を連想させる。
アメリカ東海岸沖に連なる海底山脈を探検していた研究者たちは、卵から孵化したばかりのダンボーダコを観察し、撮影する機会を得た。
「このような深海のタコが孵化中に直接観察されたのは初めてのことです」と、ボン大学、ミュンスター大学病院、ウッズホール海洋研究所(WHOI)の科学者が参加した研究の主執筆者で、デラウェア自然史博物館のリズ・シーは言う。
タコの卵は、冷たい水路の枝に付着しており、米国の調査船「ロナルド・H・ブラウン号」に持ち込まれた。サンゴの枝では、メスが卵鞘をくっつけていたようだ。
WHOIの深海生物学者で、この研究の共著者であるティム・シャンク氏は、「
これはユニークな観察であり、深海におけるダンボ・タコのライフサイクルの全く未知の部分に光を当てる転機となった」と述べている。
孵化後、小さなイカを海水の入った容器に入れたところ、すぐにヒレを同期して動かし始めたのを見て、研究者たちは驚いた。
「
シャンク博士の動画が示すように、ダンボ・オクトパスは10倍ほど大きい成体と同じように行動する」
ボン大学進化生物学・生態学研究所の共著者アレクサンダー・ジーグラー(Alexander Ziegler)氏は説明する。
この珍しい標本についてさらに詳しく調べるため、ミュンスター大学病院の研究チームのメンバーは、高解像度の磁気共鳴断層撮影装置で内部を観察した。
「特に印象的だったのは大きな卵黄嚢で、孵化後、子供が深海で小さな甲殻類を独自に捕獲できるようになるまで、直接栄養源として機能する」
とジーグラー博士は説明する。
ダンボ・タコの珍しい標本の内臓の大きさと形から、グリンポテウティス属と断定できた。「
科学者たちは、彼らの研究が、まだほとんど未開拓であるこの繊細な深海の生息地を保護することの重要性を強調していることを強調している。
この研究へのリンクはこちら:
http://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(18)30034-4
ビデオ: https://vimeo.com/255116280