マグロ漁師は持続可能な漁法に関する情報を共有することでサメを救うことができる

何千匹ものサメがマグロ用の延縄で混獲され、命を落としている。 他の漁師と情報を共有するマグロ漁師は、太平洋で毎年何千匹ものサメが延縄で混獲されるのを防いでいる。 ジェームズ・クック大学のARCサンゴ礁研究センターとハワイ大学の研究者たちは、もし漁師がライバル漁師ともっとコミュニケーションをとれば、より持続可能な漁法につながるだろうと推測している。 研究者たちは、この研究結果を『Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(米国科学アカデミー紀要)』の論文「Social Networks and Environmental Outcomes(社会的ネットワークと環境的成果)」に発表した。 「サメを避けるための情報が漁業グループ間で自由に共有されていれば、4万6千匹のサメが救われた可能性があります」と主執筆者のミシェル・バーンズは言う。マグロ延縄漁師にインタビューした結果、漁師には3つのグループがあることがわかった。要するに、漁師たちは主に、自分と似ていると思われる漁師たちとコミュニケーションをとる傾向があったのだ。 このような "徒党 "が形成されることで、混獲を回避するための戦略がグループを超えて伝達されることが制限される。 混獲--漁業者が誤って対象外の動物種を捕獲すること--は世界的な問題である。マグロ漁の延縄は、最大約45海里(約84キロメートル)にわたって海中に張り巡らされ、1本あたり数千本の釣り針をつけることができる。1本の延縄で100匹ものサメが死ぬこともある。 「サメの混獲は、多くのサメ種が激減しているため、生態学的に重要な意味を持っている。しかし、サメが誤って捕獲された場合、漁師がサメを釣り糸から切り離すのに時間がかかり、漁具を失う危険性があり、危険であるため、経済的な意味もある」と、この研究の共著者であるジョン・リンハム(John Lynham)氏は述べた。 「サメをより効果的に避ける方法を学んだグループがあることを漁師が知っているかどうかさえ不明である。サメは海の健康に不可欠であり、漁業は世界中の何百万人もの人々の生活を支えている。だから、誤って捕獲されるサメの数を減らす簡単で低コストの方法が見つかれば、漁師にとっても海にとっても素晴らしいことなのです」とバーンズは語った。