SSIエクステンデッドレンジ(XR)責任あるダイバーコード
エクステンデッドレンジ(XR)/テクニカルダイビング-参加者がレクリエーションスクーバダイビングの限界を超える圧縮呼吸ガスを使用するすべてのダイビング活動を指します。 これには、次の基準の1つ以上が含まれます:追加のシリンダーまたは交換する器材を組み合わせて構成するダイビング、半閉鎖回路または閉鎖回路のリブリーザーでのダイビング、水深40メートル/ 130フィートより深い、レクリエーショナルダイビングの無減圧限界を超えるダイビング、および/または、頭上に障害物がある環境でのダイビング。
XRダイビングは、人間が生存できない水中という環境で特殊な生命維持装置を使用する必要がある冒険的な活動です。 他の冒険的な活動と同様に、訓練、配慮、注意、専門知識の量にかかわらず、XRダイビングには完全には排除することのできないリスク要素が存在します。 XRダイビングはワクワクし挑戦的なものですが、レクリエーションスクーバダイビングに関するリスクよりも大きなリスクが伴います。 SSIは、こうしたリスクはSSIダイバーダイヤモンドー適切な知識、スキル、器材及び経験の発展ーによって軽減されると信じています。 最終的には、XRダイビングに関連する固有のリスクを受け入れるかは個々のダイバー次第であり、すべてのダイビング活動中、適切な判断、常識、敬意、個人の自覚や認識を行使してリスクを最小限に抑えることはダイバー各自の責任になります。 SSIは、責任あるエクステンデッドレンジ(XR)ダイバー規約を開発し、ダイバーに一回一回のダイビングに対する責任を喚起しています。
能力に見合ったダイビング
常に自分のトレーニングと認定、経験、快適さ、能力の範囲でダイビングをします。
適切なダイバーの健康維持
これには、ダイビングに対する適切な適性や身体的健康、精神的自覚・認識、それに、XRダイビング器材がさらに重くなっていること、長い潜水時間、および、ダイビングが激しいという条件を補うだけの耐久力を含みます。
ダイブプランの活用
私は常に正式な計画手順を用いて、減圧、ガス消費、ガス毒性を管理します。 私は、少しずつ進み、ゆっくりとダイビングの幅を拡げていきます。 私は、ダイブパートナー/チームそしてクルー・サポートの両者と一緒に計画したダイビングを行います。 私は、船長、ダイブガイド、ダイブプロフェッショナルに提供されたダイブブリーフィングと情報に耳を傾け、それに従います。
責任あるダイブパートナーになる
ダイビングパートナー/チームの器材等の互換性を確認し、ガス消費率、耐久力をモニターし、また、私は、ダイビングの開始から終了まで、ダイビングパートナー/チームから3メートル以内の妥当な距離の範囲にいるようにします。 私は、水中でバラバラになった時、パートナー/チームと再会する手順を復習し、確認します。
ダイビング器材の点検
ダイビングで出かける時はその度ごとに、自分の器材を点検し、すべてが正常に機能していることを確認します。 私は、私のシリンダーバルブのすべてが適切な位置にあることを確認します。 私は、すべてのガスを分析し、それらの限界を知るようにします。 適切なウェイト調整を行い、すべてのインフレータ―バルブおよびデフレーターバルブが適切に機能していることを確認します。 私は残圧計とダイブコンピューターを、すぐに手に取れ位置に留めますし、また、すべてのダイブコンピューターを前以て設定する方法を知っています。
リブリーザー特有の器材
それぞれのリブリーザーに特有のトレーニングを受け、その使い方、組み立て、スクラバーの詰め込み、ダイビング前のチェックに関して、メーカーのマニュアルに従います。 私は、スクラバー素材の使用がメーカーの推奨期間内であることを確実に守り、及び十分なベイルアウトガスを計算し携行します。 私は、低酸素症、高酸素症、および高炭酸ガス症は非常に危険であり、警告なしに意識消失/溺死を引き起こす可能性があることを認識しています。
バッテリー駆動器材
ライト、コンピューター、または水中スクーターなどのバッテリー駆動の器材を使用する場合、私は、バッテリー寿命の限界、および、万一故障した場合の緊急時対応計画が必要なことを認識していますし、また、管理します。
ダイバーの認識
私は、保守的にコンピューターを設定して、適切にシリンダーのマーキングを行い、適切な混合ガスを使用します。 私は、私のトレーニングレベルに対応する、、麻酔作用、酸素中毒、減圧障害に関するリスクを認識しています。 私は、それぞれのガスの最大行動水深を守り、保守的な酸素分圧限界の範囲内にとどまります。 私は、ダイビング中ずっとガス量をモニターし、正しい手順に従って安全なガスの切り替えを行い、すべての必須な減圧と緊急事態に対応するのに十分なガスを計画します。 私は、ダイビング中ずっと、水深、時間、浮力、トリムをモニターします。 私は、ダイビング計画を遵守し、ダイビングを開始する時は必ずSドリルを実行し、コントロールされた浮上、安全停止、減圧停止を実行し、ダイブパートナー/チームをモニターします。
熟練したダイビングスキルを維持し自分のXRダイビング器材のメンテナンスをします。
私は、ダイビングのスキルと知識は忘れやすいことを理解しています。 私は、前回のXRダイビングから6か月を超えて経過している場合、XRプロフェッショナルの行うアップデートダイビングに参加して、自分のダイビングスキルと手順を復習するのが重要だということを理解しています。 XRダイビング器材の機能に問題がある場合は、必ずメーカーが推奨するとおり私の器材をにメンテナンスします。 私のXRダイビング器材は、必ず資格のある技術者に保守・点検を行ってもらいます。
環境への配慮
私は、環境要因、たとえば、潮の流れ、波浪、視程(透明度)、水温、天候、ボートの運航、滑りやすい場所、不均一で不安定な陸地、頭上に障害物のある環境、水中拘束、危険な海洋生物に関して認識しています。 私は、ボートが水面で常に不安定であることを理解しており、常に片手で自分の安定を確保します。 私は、馴染みのない環境でダイビングをする場合、地元のプロフェッショナルに指導してもらってダイビングに参加することが重要なことを理解しています。 私は、すべてのダイビングの規則、法令、コード、および、すべての適用される規則、法令、コードに従います。
緊急計画
頭上に障害物がある場所への進入、水深が深いこと、ダイビング時間が長いこと、ガスの負荷が大きいこと、減圧が必須なことなどによってXRダイビングに関する危険が高くなることを、私は理解しています。 私のXRダイビング器材を完全に点検することに加えて、ダイビングパートナー/チームの器材が適切に機能し、正しい配置・構成になっていることを確認します。 私は、ダイビングパートナーにガス不足やガス切れが生じた場合、その人に簡単にバックアップガスを渡せるように確実にしておきます。 私は、ハンドシグナルを知っていて、お互いに了解したものを使い、緊急の場合の対応方法を知っています。 私は緊急連絡用の水面マーカーを使用することができます。 私は、ダイブパートナー/チームと、ダイブからの戻るため、および、中止するための水中コミュニケーション、また、予備の器材の使用方法を予行演習し、また自立したパートナーであるようにします。 私は、ダイブパートナー/チームまたは自分の緊急事態に備えて、緊急計画を作成しています。
責任の受け入れ
不適切な判断と悪い決断は、ダイビング事故の主な原因です。 私は、全てのダイビング活動中、私の安全について最終的に責任を負います。 私は、XRダイビングは、チームメンバーの誰でもが、いつでも中止でき、それに対する疑問や文句はさしはさまれることはないということを認識しています。 これらの責任を遵守しないと、重大な傷害又は死に至る私のリスクが増大します。 事故はすべての安全ガイドラインに従っている場合でも発生する可能性があるため、私は、個人のダイビング事故保険に加入する必要があることを理解しています。